なぜ、デニムとトラウザーズなのか。
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HYOKU / PRODUCT STORY 01
DENIM TROUSERS
DENIM TROUSERS
デニムは好きだ。
だから、5ポケットという形だけに
縛られたくなかった。
ヴィンテージやミリタリー、アメリカンな服も好きです。
アメカジを避けたいわけではありません。 ただ、デニムを穿いたことで、着こなしまで一つの型に決まってしまうような感覚には、少し違和感がありました。
欲しかったのは、もっとさまざまなトップスの間に自然に入っていけるデニム。
そこから、HYOKU Denim Trousersにつながる考えが始まりました。
INDEX
01 / ORIGIN
欲しかったのは、
ストンと落ちるデニム
セルヴィッチを脇に使う一般的な5ポケットジーンズでは、脇線を直線に保ちながら、内股側で脚の形を調整する設計が多く見られます。
そのため全体としては、脚を少し外側へ振ったような設計になりやすい。
それはジーンズの特徴であり、良さでもあります。
ただ、欲しかったのは、そのボリューム感を残しながらも、立ったときには自然に下へ落ちるデニムでした。
SILHOUETTE / FRONT VIEW
デニムらしいボリューム感を残しながら、
立ったときには、ストンと落ちる。
DESIGN NOTE / 01
その形をつくるために、
トラウザーズから考えた

WAIST CONSTRUCTION
Beltless construction
Herringbone waist lining
Metal front button
Metal zip fly
トラウザーズから取り入れたのは、見た目だけではありません。
脇のシームポケット、ベルトレスの腰回り、別布を使った腰裏。
腰裏には別布を使用し、シャツをタックインした際のデニムからの色移りにも配慮しました。
また、直ベルトではなくベルトレスの構造を採用し、腰から中ヒップにかけての分量を調整しています。
一方で、すっきりさせすぎればデニム特有のボリュームまで失われます。
前後中心側には分量を持たせ、内股付近にはデニムらしいボリュームを残しました。
02 / FIRST PAIR
最初の一本は、
自分のために作ったものだった
PERSONAL PAIR / BEFORE HYOKU DENIM TROUSERS
DIFFERENT DENIM FABRIC
商品化を前提にしたサンプルではありませんでした。 まず、自分が穿きたいデニムを形にしてみる。 そんなところから始まった一本です。
初めて穿いたとき、方向性には手応えがありました。 ただ、今のDenim Trousersよりボリュームは少なく、裾幅も狭い。
想像していたよりも少しきれいで、トラウザーズ側へ寄った印象でした。
それでも自分用として長く穿きました。 生地は色落ちし、柔らかくなり、自分の穿き方に馴染んでいきました。
そしてさまざまな服と合わせる中で、もしこれを商品にするなら変えたい部分が、よりはっきりしていきました。
穿き続けたからこそ、
次に変えたい部分が見えてきました。
※ 商品化以前に自分用として制作した一本です。現在の商品とは異なるデニム生地を使用しています。
03 / REWORK
自分用の一本から、
HYOKUの一本へ
ORIGINAL / PERSONAL USE
HYOKU DENIM TROUSERS
商品として考え直すとき、裾幅、膝、ワタリ、ヒップの分量を増やしました。
目的は、ただ太くすることではありません。
主張のあるトップスと合わせても、
パンツだけが弱く見えないこと。
ストレートに近いテーパードへ変更し、極端なワイドにはせず、流行に大きく左右されにくい分量を探しました。
裾幅を広げたことで、スニーカーからボリュームのあるブーツまで、足元とのバランスも取りやすくなっています。
ジャスト、ワンクッション、ロールアップ、少し腰を落とす。 一つの穿き方に固定しない股下とシルエットを考えました。

ADDED DETAIL
SINGLE-WELT
WATCH POCKET
商品化に向けて、右前には片玉縁仕様のウォッチポケットを追加しました。 フロントの静かな印象を崩さず、近くで見るとトラウザーズ由来のディテールが見える仕様です。
PRODUCT STUDY / DETAILS
残すものと、
外すものを決める
トラウザーズの構造を取り入れても、穿いたときにはきちんとデニムであってほしい。
一方で、5ポケットジーンズを強く連想させる記号は少し抑える。 その線引きを一つずつ考えました。
WHAT WE KEPT
セルヴィッチ
未洗いのデニム
シンチバック
パッチバックポケット
尻ぐりの巻き縫い
WHAT WE LEFT OUT
Lポケット
バックヨーク
別付けの直ベルト
ネオバーボタン
リベット
SELVEDGE
脇線にはセルヴィッチをそのまま使用。
CINCH BACK
後ろ腰にはシンチバック。
PATCH POCKET / SEAT SEAM
パッチポケットと尻ぐりの巻き縫い。
METAL BUTTON
打ち込み式のネオバーボタンではない金属製の手付けボタンを採用。
デニムらしさは残す。
5ポケットジーンズの記号には寄りすぎない。
PRODUCT STUDY / MATERIAL
だから、生地は
ベーシックなデニムを選んだ だから、生地は
ベーシックな
デニムを選んだ

MATERIAL
SELVEDGE DENIM
MADE IN OKAYAMA
UNWASHED
SLUB YARN
DENSE CONSTRUCTION
構造をトラウザーズ側から考えたからこそ、生地まできれいな方向へ寄せたくはありませんでした。
経糸には1950年代のデニムに使われていた糸の表情を再現したムラ感のある糸を使用。 密度も比較的高めに設計された、ベーシックジーンズをコンセプトとするセルヴィッチデニムです。
04 / LOOKS
穿き方を決めない
ジャストでも、クッションを入れても、ロールアップしても。 合わせる服や靴によって、同じ一本の見え方を変えられることを考えています。
LOOK 01 / WORN WITH
LOOK 02 / WORN WITH
LOOK 03 / WORN WITH
スタイルを決めるデニムではなく、
服の間に自然に入っていけるデニム。
STORY / ANOTHER DENIM
存在していたかもしれない、
もう一つのデニム
この一本を考える中で、頭の片隅に置いていた一つの空想があります。
もしデニムが、5ポケットとは
別の道を歩んでいたら。
デニムが使われ始めた時代に、働く人が町の仕立て屋へデニム生地を持ち込み、自分のためのパンツを仕立ててもらっていたら。
そこには、トラウザーズの構造を持ちながら、しっかりとデニムである一本が存在していたかもしれません。
HYOKU Denim Trousersは、過去の服を再現するためのものではありません。 その「存在していたかもしれない形」を、今の生活で使いやすい一本として考えています。
MAKING / PATTERN / MATERIAL
EPILOGUE
新品も、
穿き込んだ一本も。
現在の商品に採用したデニムも、未洗いの状態から始まります。
穿くほどに生地は馴染み、色や表情も少しずつ変わっていく。 どんな一本に育つかは、穿き方や時間によって違います。
変化すれば、合わせたくなるトップスも変わる。 同じ服を合わせても、新品の頃とは違って見える。
そして、穿き込んだ一本が手元にあっても、また未洗いのDenim Trousersを穿き始めたくなる。
育った一本と、
これから育てる一本。
その日の服や気分によって、新しい一本と育った一本のどちらも選べる。 HYOKU Denim Trousersが、そんな定番になればと考えています。
Made to Last, Made to Change.